小説執筆ソフトのエクスポートは、原稿を「書き出す」工程です。投稿サイトで公開できる状態まで整うとは限らないため、書き出し後に本文を読み直し、投稿先の入力画面でも確認します。
この記事では、エクスポートを次の3段階に分けます。
- 書き出し前に原稿の区切りと控えを確認する
- 書き出し後に本文の表示を確認する
- 投稿先で作品設定と話数を確認する
Handyは主要なWeb小説投稿サービス向けのエクスポートを想定した機能を案内しています。ただし、投稿の完了や各サービスの表示結果まで自動で保証する機能としては説明しません。最後は投稿先のプレビューで判断してください。
小説執筆ソフトのエクスポートで確認する範囲
最初に、書き出しの目的を決めます。目的が「投稿用に原稿を移す」なら、本文だけでなく話数、タイトル、ルビ、改行、投稿先の設定も確認対象です。目的が「手元に控えを残す」なら、書き出した原稿を別の環境で開けるかまで試します。
エクスポートと、次の機能は分けて考えましょう。
| 機能 | 役割 | 確認すること |
|---|---|---|
| 自動保存 | 編集中の変更を保存する | 最新の追記が残っているか |
| エクスポート | 原稿を外へ取り出す | 書き出した本文を読めるか |
| バックアップ | 別の場所に控えを置く | 元のサービスなしでも開けるか |
| 直接投稿 | 投稿先へ送信する | 投稿先が対応しているか |
書き出しができても、投稿先への直接投稿や過去版への復元までできるとは限りません。機能名を一つにまとめず、必要な役割ごとに確認すると判断を誤りにくくなります。
1. 書き出し前に原稿を整える
章・話の単位を決める
まず、どこまでを一回の投稿にするかを決めます。連載なら、章と話の境目を明確にし、ファイル名やメモにも話数を残します。
例えば「第1章・第3話・公開前」のように、作品名だけでなく工程まで分かる名前にします。本文と設定資料を同時に管理している場合は、今回書き出す対象が本文だけなのか、プロットや資料も必要なのかを分けて確認してください。
タイトルと本文を分ける
投稿先の入力欄へ移すときに迷わないよう、エピソードタイトル、本文、前書き、後書きなどを別々に確認します。本文の冒頭へタイトルを重ねて書いていると、投稿画面で二重になることがあります。
重要な表現を試験箇所にする
書き出し後に確認しやすいよう、次の要素が入った短い一場面を用意します。
- セリフと地の文
- ルビを付けた固有名詞
- 空行を含む段落
- 記号や長音を含む表現
- 話の区切りが分かる末尾
公開済みの連載原稿をいきなり移すのではなく、短い試験原稿でエクスポートの結果を読んでから本番へ進めると安全です。
2. 書き出し後に本文を確認する
書き出した原稿は、元の執筆画面だけでなく、投稿先の下書きや別の閲覧環境で読みます。見た目が近くても、記号の扱いや改行位置が変わっている可能性があるためです。
改行と空行を確認する
段落の境目、会話の前後、場面転換の空行を順に読みます。空行が詰まった、逆に増えた、段落がつながった箇所があれば、投稿前に修正します。
投稿先によって本文の入力方法は異なります。例えばカクヨムの公式ヘルプでは、テキストデータのアップロードには対応していないと案内されています。その場合は、書き出した原稿を投稿画面へ移した後、保存やプレビューで確認する工程が必要です。カクヨム公式ヘルプ「小説の投稿について」も確認してください。
ルビと傍点を確認する
ルビ記法は投稿先ごとに異なる場合があります。カクヨムでは、サービス独自の記法を使い、ルビ記法が改行をまたぐと無効になると案内されています。カクヨム公式ヘルプ「ルビや傍点を付ける」を参照し、次を確認します。
- ルビの親文字が意図した範囲になっているか
- ルビ記号が本文中にそのまま残っていないか
- ルビ対象の途中に改行が入っていないか
- 傍点とルビを同じ箇所へ重ねていないか
複数の投稿先へ出す場合は、同じ原稿をそのまま使えるとは考えず、投稿先ごとにルビの表示を確認します。
文字化けと記号を確認する
特殊な記号、ダッシュ、三点リーダ、括弧、縦書き用の表現などを含む本文は、書き出し後に目視します。確認できない形式や文字コードを推測で決めず、ソフトが案内する書き出し方法に従ってください。
3. 投稿先で作品設定と話数を確認する
本文が読めても、作品設定が抜けていると投稿準備は終わりません。作品タイトル、あらすじ、ジャンル、タグ、公開状態、話数、章の順番を確認します。
ハーメルンの公式取扱説明書では、投稿済み小説の編集や話数への挿入投稿、章、タグ、警告タグ、原作名などの設定が案内されています。本文を移した後に、作品全体の設定と各話の順番を別に確認する理由が分かります。
投稿前チェックリスト
| 確認場所 | チェック項目 | 合格の基準 |
|---|---|---|
| 書き出し前 | 章・話の範囲 | 今回投稿する本文が一つに定まっている |
| 書き出し前 | 原稿の控え | 書き出し日時と話数が分かる |
| 書き出し後 | 本文 | 冒頭から末尾まで読める |
| 書き出し後 | 改行・空行 | 元の意図と一致している |
| 書き出し後 | ルビ・傍点 | 記法が残らず、対象範囲も正しい |
| 投稿先 | タイトル・あらすじ | 作品情報と今回の話が混ざっていない |
| 投稿先 | 話数・章 | 目次の順番が意図どおり |
| 投稿先 | タグ・公開状態 | 作品の内容と公開範囲に合っている |
Handyでエクスポートする前後の使い方
Handyでは、本文を書くリッチテキストエディタに加えて、プロット、資料、メモ、タスクを扱えます。エクスポート前は、プロットで話の範囲を確認し、本文で原稿を整え、メモやタスクに残った修正を処理します。
書き出し後は、上のチェックリストに沿って投稿先の下書きで本文を読みます。Handyから投稿先へ直接公開するのではなく、書き出した原稿を投稿先の仕様に合わせて確認する運用です。
Handyの対応先として、小説家になろう、カクヨム、ハーメルン、pixiv、アルファポリス、ノベルアップ+が案内されています。対応先の一覧は、実際に使う時点の公式ページで確認し、エクスポート結果を投稿先のプレビューで読んでください。
Handyでできること
Handyでは、本文の執筆だけでなく、章・シーン単位のプロット、資料、メモ、タスクも同じ作品の流れで整理できます。エクスポート前の原稿を整える工程を一か所にまとめたい人は、まず短い一話で試してください。本文と周辺作業を一話単位で通す流れは、小説執筆アプリの使い方でも紹介しています。
よくある質問
エクスポートすれば、そのまま公開できますか?
公開まで自動で完了するとは限りません。書き出しは原稿を取り出す工程であり、投稿先の作品設定、話数、タグ、公開状態の入力は別に確認します。
複数の投稿サイトへ同じ原稿を出せますか?
本文を共通の下書きとして使える場合はありますが、ルビ、改行、タグ、作品設定の仕様は投稿先ごとに確認してください。特に記法を使う表現は、サイトごとに表示を読みます。
エクスポートした原稿をバックアップにできますか?
書き出したファイルを別の環境で開け、必要な本文が含まれていると確認できれば、書き出し時点の控えとして使えます。ただし、保存対象、形式、更新内容の範囲を確認せず、完全なバックアップと断定しないでください。
いつエクスポートするのがおすすめですか?
一話を書き終えたとき、公開前、まとまった修正の前後など、自分が忘れにくい区切りを決めます。ファイル名やメモへ話数と日時を残すと、どの時点の控えか分かります。
まとめ
小説執筆ソフトのエクスポートは、次の3段階で確認します。
- 書き出し前に章・話の範囲と原稿の控えを決める
- 書き出し後に本文、改行、ルビ、記号を読む
- 投稿先でタイトル、話数、章、タグ、公開状態を確認する
Handyのエクスポート機能を使う場合も、最後は投稿先の下書きやプレビューで本文を確認してください。本文執筆からプロット、資料、メモ、タスクまでまとめて扱いたい方は、Handyを無料で始めるから短い試験原稿で書き出しを試せます。